BAMBINI

三男もドロボウを捕まえに行きたいと言い出しましたが「おれに出来なかったのに。お前に出来るはずがないじゃないか。」と長男が言いました。それでも三男はパンだけを持って出かけました。井戸まで来ると、腰をおろしてパンを食べました。すると「こんにちは。」カエルの声がしました。三男はカエルを手の平に乗せて「パンが欲しいのかい？とてもおいしいよ。」カエルはパンをもらって食べ終わると言いました。「わたしを、トウモロコシ畑に連れて行ってください。お手伝いします。」「ああ、いいとも。一緒においで。」と三男が答えるとカエルが言いました。「この井戸は魔法の井戸です。この中に何でも願い事を言ってごらんなさい。きっと願いが叶えられますよ。」三男は「トウモロコシドロボウが捕まえられます様に。美しいお嫁さんが、きてくれます様に。そして、窓がいっぱいついている家に住めます様に。」と井戸の中に向かって願い事を言いました。そしてカエルと一緒にトウモロコシ畑に行きました。間もなく美しい鳥がトウモロコシ畑に舞い降りて来ました。三男が鉄砲を向けて鳥を撃とうとしました。「あっ、撃ってはいけません！」とカエルが叫ぶと三男は鉄砲をおろしました。