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FBIコードネーム:ユナボマー【Unabomber】超天才数学者はなぜテロリストと化したのか

吹き飛ばされます


ユナボマーはIQ167の数学者。米国のテロリストである。超天才犯罪者のFBIコードネーム=ユナボマー。University and Airline Bomberを短縮したFBIによる造語で呼ばれた。彼が狙った大学の科学研究者 ・university と航空会社 ・airlines と爆弾 ・bomb の頭文字から 命名されたものである。 数学に関しては天才で論文の評価も高かったが人間関係がうまくいかず大学教授のキャリアを捨て人里離れた小屋に移り住んだ。原始的な生活をするなか革命を開始するつもりで連続爆破事件をおこす。ターゲットは現代科学技術に関わりのある人々。工業化を批判するとともに原始的な生活の復活を掲げ現代社会批判やアナーキズムに関する著作も残している。犯罪はエスカレートするも物的証拠は無くFBIとの知的対決が繰り広げられた。のちに全国紙に現代文明を非難する論文を掲載させたことが逮捕につながった。この容疑逮捕はFBI史上において最も捜査に予算と時間のかかった事件であった。彼の正体が明らかになるまではFBIのみならずメディアもこの爆弾魔をユナボマーと呼び全米を震撼させた。

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超天才犯罪者のおいたち。学業優秀で社交的であり同級生のなかではリーダー的な存在であった。数学に特に関心を持つようになり一日のほとんどを高度な問題を解く時間に費やしていた。数学は上級クラスに入れられるも直ぐにすべての教材を終わらせてしまった。16歳時の知能テストにおいてIQ167をたたきだす。この記録が評価され飛び級。16歳でハーバード大学に入学する。この頃が彼の分岐点となる。物静かでシャイだが知り合いになれば話好きだった。しかし年上の人々と馴染めずいじめも受けた。マーチングバンドでトロンボーンを演奏し数学や生物学、コイン研究、ドイツ語クラブなどの活動をするが、よそもの扱いで人格のある個人としては扱われず歩く脳みそと思われていた。数学者としての活躍は華々しい。ミシガン大学の大学院に入学。修士号と博士号を取得。学位請求論文はサムナー・B・マイヤーズ賞を受賞している。この論文をもとに2本の雑誌論文を書きミシガン大学を去るまでさらに3本を雑誌掲載している。25歳の頃にはカリフォルニア大学バークレイ校で開学以来最年少の数学の助教授となり幾何学や微積分を教えていた。しかし教師という立場に居心地の悪さが伺える人物。というのが学生らの印象でクレームもあった。質問に答えない事があったという。そして彼は何の説明もなくこの学校を退職した。

プロフェッサー

バークレイ校を辞めてからの生活。イリノイ州の両親のもとで暮らしていたが人を避けてモンタナ州の郊外に小屋を建てる。他者から独立して生きていけるように自給自足の生活を目標とした。ほとんど金を使わず電気や水道もない質素な暮らしを始める。火を起し有機農業や植物の見分け方を学び実践した。獲物を追う原始的な技術を自ら鍛えつつ家族から少しの資金援助を得たり単発的な仕事をしていた。街へ古い自転車に乗っていき図書館の古典作品を原書で読んでいた。自然に囲まれる平和な暮らしもつかの間。小屋の周囲にある原野は不動産開発と工業化によって破壊された。阻止しなければ自由な暮らしが不可能になってしまう。対抗するために周辺の工事現場で破壊工作をはじめながら社会学や政治哲学を独学で学び始め次第に体制そのものに仕返しをするのが先。科学研究者 や航空会社への復讐を思い立つようになり謎の連続爆弾魔へと化した。

森の木造住宅

彼の本名はテッド・カジンスキー。1978年から逮捕まで17年間にかけて爆弾テロを起こし続け全米を震撼させた。各地の大学や航空業界、金融関係者に爆発物を送り付け死亡者3名。重軽傷社は29名にのぼった。ノースウェスタン大学の材料工学教授に小包爆弾を送り付けたのが最初の犯行で警察官が負傷。翌年に再びノースウェスタン大学に爆弾を送り付け大学生が負傷。その後アメリカン航空の爆破テロを企て未遂に終わるも12人の乗客が爆弾から噴き出た煙を吸い込み病院に搬送されるという事態となった。この事件によりFBIが連邦犯罪としてユナボマーの捜査を行う事となる。次にユナイテッド航空の社長に対し書籍に偽造した爆弾を自宅に送り付け負傷。ユタ大学に爆弾を送り付けた事件では警察により爆弾は解体され未遂に終わるがヴァンダービルド大学に爆弾を送り付け事務員の女性が負傷。カリフォルニア大学バークレー校に爆弾を送り付け電子工学科の教授が負傷。再びバークレー校に爆弾を送り付け電子工学科の大学院生が右手の指4本を失うなどの傷を負った。ボーイング社の製造部門に爆弾を送るが爆弾処理班により解体され未遂に終わる。ミシガン大学の心理学教授に爆弾が送り付けられ2人が負傷。カリフォルニア州のパソコン店経営者を爆殺し初めての死者が出る。ソルトレークシティーのコンピューター店経営者を負傷させた事件でカジンスキーが目撃され似顔絵が全米に知れ渡る。このため1988年から4年間は犯行を行わず爆弾製造技術を磨く事となる。1993年に犯行が再開されカリフォルニア大学の遺伝子学者やイェール大学のコンピューターサイエンス学科教授に爆弾を送り付け負傷させた。バーソン・マーステラ社の重役を爆殺。木材業界のロビイスト団体代表を爆殺。

爆発

犯行声明文。通称ユナボマー・マニフェストは1995年にニューヨークタイムズ紙やワシントンポスト紙に掲載された犯行声明文。産業社会とその未来についての非難論文であり、この論調が逮捕につながる事となった。ユナボマー・マニフェストを全国紙に載せることを条件に犯行を中止するとし全米の反響を呼んだ。容疑者は2000人を超えていたが、この犯行声明文を読んだ弟が論調や使用語句が兄に似ていると感じFBIに通報。ハーバード卒業時の論文と論調が酷似していることから捜査が進められ1996年に100人の捜査官・米軍兵士に包囲されカジンスキーは逮捕されるに至った。FBI史上において最も捜査に予算と時間のかかった事件と言われている。この実話をもとにネットフリックスにおいて題名『マンハント』でドラマ化され『マンハント』について西村ひろゆき氏がその魅力を語っている。

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